Health and self-therapy information

2025-08-06 01:13:00

真実を観る「眼力」56 まねる ③ 心を整える身体性トレーニング(実践編)

「身体を整える」、「身体性を高める」ことは「心を整える」ことに繋がる、これを身心相関とも言います。


人の身体構造が出力(身体性)重視に設計、最適化されているなら、「心を整える」ために精神性を高める努力を重ねるより、「身体を整える」方からアプローチした方が効果的、効率的に「心を整える」ことになると言えます。

 

「意識の偏りを修正」し、「心を整える」ということに意識を置き、身体性トレーニングを通じ、身体の左・右バランス、上半身・下半身バランス、前・後バランス、内・外バランスを整える運動で、身心のバランスを良くし「心を整える」身体運動を紹介します。



🔄 基本原理:身体が整えば、心も整う

  • 身体の左右・上下・前後・内外のバランスの崩れは、心理的な偏りやストレス状態を引き起こしやすくします。

 

  • 身体を通して心を調律するには、神経系の安定、筋骨格の整合性、呼吸と動きの統一性がカギです。

 

  • 「整える」とは、左右差・上下差・前後・内外差を感じながら、それらを統合していく意識の流れでもあります。



🔰 まず整えるべき身体のバランス

種類 内容 整える目的
左右バランス 左右の筋力・感覚の違い  思考・感情の偏りのリセット
上下バランス 下半身の安定と上半身の柔軟性 グラウンディング(地に足がついた状態)
前後バランス 背中と胸の開閉のバランス 意志と感情の統合
内外バランス 内臓(内面)の働きと皮膚の感覚 自己と他者、境界意識の調整



<💖心を整える身体性トレーニング(意識調整型)>

1.【左右バランス調整】片足立ち+意識観察

方法:左右それぞれ30秒〜1分ずつ、裸足で片足立ち。

 

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ポイント:

足の裏の感覚をよく感じる

軸のブレに気づく(=意識の偏り)


効果:

自律神経の調整(特に迷走神経)

脳幹レベルの感覚統合を促進



2.【上下バランス統合】「重心落とし歩行」(スローモーション歩行)

方法:下半身の安定を意識しながら、重心を「落とす」ように、ゆっくり歩行。

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手順:
足を出す前足の、軸足の重心をかかと→土踏まず→つま先へ移動させる


一歩ずつ「体重を預けて」進む

上半身は力まず、背骨を意識してまっすぐ

 

効果:

マインドフルネスとグラウンディングの同時強化

🕺上半身(心)と下半身(地)の統合

 

 

3.【前後のバランス】1

[骨盤ロール+胸骨の連動] 骨盤前傾・後傾と胸骨前方・後方運動の自覚トレーニング。

 

方法:
座って、骨盤を前傾・後傾と動かしながら、胸骨も前方・後方へ動かすのと連動させる

呼吸と連動させて、

「吸う:骨盤前傾+胸骨前方」

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「吐く:骨盤後傾+胸骨後方」で10回
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意識:腰ではなく骨盤の付け根から動かす意識

 

効果:

骨盤と胸郭の柔軟性とコントロール感覚を高める

脳と脊髄液の循環促進

感情エネルギーの解放と再統合

 

🔁【前後バランス】を整える意味と効果

身体の前後バランス  心への影響
前のめり(猫背) 焦り・不安・急ぎすぎ・過緊張
後ろ反り(反り腰) 無関心・恐れ・逃避・無力感
中立の軸 安定・今ここ・呼吸が深くなる

 

【前後のバランス】2

「猫のポーズ(Cat Pose)」は、前後のバランスを整えるための極めて効果的なトレーニング。

このポーズは、背骨、骨盤、呼吸、神経系、感情の流れすべてに作用する、いわば「心身統合のスイッチ」でもある。

🐈 猫のポーズとは(基本)

ヨガの「キャット&カウポーズ(マールジャリ・アーサナ)」として知られ、

キャットポーズ(猫のポーズ):背中を丸める(吐く息)

カウポーズ(牛のポーズ):背中を反らせる(吸う息)

この2つを連動させて背骨を前後に動かしていきます。

 

猫のポーズ.png

 

🌬️ 前後運動で意識すべき主なポイント  

ポイント  猫のポーズ(背中丸める) 牛のポーズ(背中反る)
呼吸 吐く 吸う
骨盤 後傾(尾骨を下へ) 前傾(尾骨を上へ)
背骨 背中を丸める(一椎ずつ) 背中をしならせる
肩甲骨 開く 寄せる
首  丸めて顎を引く 前を向く・顎を少し上げる
目線 おへそを見る 少し前方を見る

 

 

🎯 前後運動の目的と深い意識

意識の焦点 意識の言葉 目的
呼吸との連動 「吸って反らせ、吐いて丸める」 呼吸と動作の統一(自律神経調整)
背骨の波 「背骨が波のように動いている」 前後運動の流れ・しなやかさ
胴体の中心感覚 「骨盤から動き始める」  中心軸(体幹)の再認識
心の調律 「前屈=内観、後屈=開放」  感情の波の調整と解放

 

😻 実践の流れ(1セット5呼吸〜)

1. 四つ這いになる

手のひらは肩の下、膝は股関節の真下

背骨はニュートラル(平ら)からスタート

2. 吸いながら牛のポーズへ

骨盤を前傾(尾骨を上へ)

背中をゆるやかに反らす

胸を開き、喉元を緩める

「私は開いていく」という意識

3. 吐きながら猫のポーズへ

骨盤を後傾(尾骨を下へ)

背中を丸め、お腹を背骨へ引き込む

肩甲骨を開く、頭は下へ

「私は手放していく」という意識

4. 5〜10回ゆっくり繰り返す

 

 

💡 応用・深化のためのコツ

 1. 背骨を「一椎ずつ」動かす意識

骨盤→腰椎→胸椎→頸椎の順に動かす

波打つような背骨の連動で、身体の「通り道」が開かれる

2. 呼吸の質を高める

動作の大きさよりも、呼吸に伴う動きの繊細さを重視

「吸う息:ひらく」「吐く息:閉じて浄化」

3. 感情の出入りを観察する

背中を丸めると、内省・安心・涙が出ることも

背中を反らせると、不安や抵抗が出る場合も → どちらも「心のバランス」を調整するプロセス

 

 

この前後運動がもたらす効果

身体面 精神面
背骨・骨盤の柔軟性向上 感情の流動性アップ
呼吸が深まる 思考の静まり・安心感
自律神経の安定 心の偏りの修正(今ここへ)
姿勢の中立性が育つ 内面の中立性・俯瞰力

 


🎁 補足:このポーズが導く「意識の軸調整」

前=未来への焦りや期待
後=過去への後悔や恐れ

 ⏬
🐈猫のポーズで、その両方を動かし、調和させることで「今ここ」への軸が定まる

 

 

4.【内外のバランス...アーシングによる「地」の瞑想】心身一如を育てる

方法:

①「左足:足から地へ、身体に蓄積されている電磁波や邪気が「地」へ放出されるのを感じる」

 「右足:足から地へ、身体に蓄積されている電磁波や邪気が「地」へ放出されるのを感じる」

*左右同時意識

 

②「左足:地を感じる」

 「右足:地を感じる」

*左右同時意識

 

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(呼吸で内観)

③ 息を吐きながら

「左足:足から地へ、身体に蓄積されている電磁波や邪気が「地」へ放出されるのを感じる」

「右足:足から地へ、身体に蓄積されている電磁波や邪気が「地」へ放出されるのを感じる」

*左右同時意識

 

④ 息を吸いながら

「左足:足から丹田に、地のエネルギーを引き上げる」

「右足:足から丹田に、地のエネルギーを引き上げる」

*左右同時意識

 

③と④を呼吸に合わせ交互に繰り返す。

 

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効果:
自己観察の深化

無意識下の身体パターンと心の状態の再構築

身体と心の境界意識の調整

自他の統合

 

補足:なぜ身体から心が整うのか?

身体運動(とくに下半身の安定と呼吸)は、自律神経系・内分泌系・免疫系に即時的に作用します。

心の状態を司る前頭前野は、身体の入力(体性感覚..感じる)によって活性が変化します。

特に重心と呼吸を意識的に整えることで、「今ここ」に心が引き戻され、雑念や偏りが静まるのです。

 

 

🎯 まとめ:意識の偏りを修正し、心を整えるには…

  • 精神性を磨く前に、まず身体性を整える。

 

  • 整った身体が、整った心を育てる。

 

  • そのためには、左右・上下の身体バランスを意識しながら、身体操作、呼吸、歩行を調律する訓練が鍵。

 

  • 前後のバランスを整えることは、「自分の在り方(姿勢)」と「心の姿勢(内面の傾き)」を一致させるための非常に深いワーク。

   

これは、「前のめり=未来への焦り」「のけ反り=過去への逃避・不安」など、心の状態が身体に現れやすい軸でもあるため、意識と訓練の両面でアプローチすることが重要。⇒効果:前のめり傾向(焦り)や、のけ反り(不安)を中庸へ戻す(バランス)

 

  • 内外のバランスを整えることは、 自己観察、客観性、俯瞰の深化を促し、身体と心の境界意識の調整と統合により、自他統合の意識による共生・共栄を育む。

     

2025-08-02 17:49:00

真実を観る「眼力」55 まねる ② 『表情をつくる・行動する・体現する』=『心を整える』

「表情」は脳と感情のスイッチになっているので、「表情」を意図的に作ることで、感情や心をコントロールすることが出来るという事なのですが、つまり「表情」を作る=肉体で「体現」するとは、自身の内面、心、感情を意識的にコントロールするということにつながるということで、「表情を作る」・「体現する」=意識的に自分の「心・感情を整える行為」であり、それは最終的に人生のあり方や生き方にも影響を与えることになります。

人は、生物進化の初期段階においては生命を維持させていくために、原始的な脳は身体運動(脳幹、小脳、基底核などの旧脳)などをまずは作り出し、高度な情報処理や思考などを司る大脳新皮質などの脳は、後から派生させてきたことが脳の構造から伺われます。大脳新皮質は旧脳の上に乗っている構造です。

 

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脳の構造から、人間の脳と身体は「身体運動・行動=(出力)」を最優先するように進化し、それに合わせて「感覚・認知=(入力)」が後から補完されてきた構造になっています。

つまり脳は元々、「“出力=行動”」のために発達した器官であり、「身体性=出力」が「精神性=入力」に先立ちできた後、心や思考は、その「身体性」回路を“借りて”発達してきました。

 

<脳と身体は「身体運動・行動=(出力)」を最優先するように進化>

🧠①「脳=身体制御装置」が出発点だった

 進化の歴史から見る脳の成り立ち

脳は最初、身体の動きを制御するために発達した。(出力)

約5億年前、原始的な動物は“動く”ために神経系(脳の原型)を持ち始めた。(出力)

このころの脳は筋肉を動かす(運動)ための出力装置。(出力)

一方、言語や論理思考の機能(精神性)は約10万年前に発達したばかりで、脳全体の歴史からすると非常に新しい。(入力)


🧠 ② 脳の進化:旧脳 → 新皮質(出力する脳が先に出来上がった

分類 脳の部位 機能 出力 vs 入力
旧脳 脳幹(生命維持中枢) 呼吸、心拍、姿勢反射など 出力:反射的行動制御
旧脳 大脳基底核 習慣的な運動、運動の選択 出力:行動の調整
旧脳 小脳 運動学習、バランス制御 出力:精緻な運動制御
旧脳 大脳辺縁系 感情、欲求、行動動機づけ 出力:行動駆動型の感情反応
新皮質 大脳新皮質(進化後) 思考、言語、意識、感覚 入力:知覚と認識の処理


🧠 ③ 脳の中で先に発達したのは「運動の中枢」、思考や感覚処理はそれに付随して進化

→「考える前に動く」=(出力)⇒(入力)が本来の脳の順序であることを物語る。

 

🧠 ④ 記憶も「出力型」が定着しやすい

読むよりも話す・書く・教えるといった出力を通したほうが記憶は定着する。

この理由は、脳が「使った回路を強化する」仕組みを持つため。

つまり、「出力を通して記憶する」設計なのです。

 

💪 ⑤ 身体構造は出力(運動)に最適化されたデザイン

【身体の設計】

◉骨格と筋肉:運動と移動に特化。入力機能(感覚器)はごく限られた部位(目、耳、皮膚など)。
 90%以上の筋肉と骨格 = 移動や運動、行動用 『出力系』

 感覚器は小さく集中(目・耳・舌・皮膚) 『入力系』

◉脊髄反射:脳を介さず直接運動出力を起こすシステムが備わっている。『出力系』

◉感覚入力よりも、運動出力に使われるエネルギーと神経リソースの方が多い。

 

📍つまり:入力(感覚)は、運動(出力)を調整・補助するために存在している構造。

 

🔑⑥ 応用:なぜ「行動すること」が先なのか?

「感情を変えたいなら、まず表情を変えなさい」(表情→感情への逆作用)表情フィードバック仮説

「姿勢を変えれば、気分も変わる」(身体→脳へのフィードバック)

「行動すれば脳が意味づけしてくれる」(認知の後追い)

🧠 これらはすべて、「脳が出力ベースに構成されている」から。

 

<身体を通して心を整える:身体→心の流れ>

✅キーワード:身体性(embodiment)

「身体は心の容れ物」ではなく、「身体を使うことで心が形づくられる」という考え方です。

 

 🌱①「健全な精神は健全な身体に宿る」科学的な意味

古代の格言ですが、脳の進化と構造から見ても非常に理にかなっています。

精神の安定・感情の調整は、身体性(運動・姿勢・呼吸など)を通して制御するほうが効果的。

ヨガ、呼吸法、瞑想、運動療法などが有効なのもこれに一致します

 


🌿② 行動・表情・姿勢が感情に与える影響の例

行動・表現 心への影響 背景にある生理・神経反応
笑顔を作る 不安がやわらぎ、ポジティブな気分  ドーパミン・セロトニンの分泌増加
胸を張る・背筋を伸ばす 自信が湧く、やる気が出る コルチゾール減少、テストステロン上昇(パワーポーズ効果)
猪木顔で気合を入れる 闘争心、集中力、ゾーン状態へ アドレナリン、交感神経の活性化
深呼吸・ゆっくり歩く 心が落ち着き、穏やかになる 副交感神経の活性化、オキシトシン分泌
祈る、手を合わせる 感謝や謙虚な気持ちが生まれる 前頭前皮質の働きが高まり、利他的思考が促される

 

【胸を張って歩く鳩胸の鳩】

鳩胸の鳩1.jpg

 

🌀 ③ 行動が「習慣化」すると、生き方が変わる

◆例1:いつも背筋を伸ばして歩く

→ 「私は堂々としている人間だ」という自己認識が強化
→ 難しいことにも挑戦するようになり、現実も変化

◆例2:朝に笑顔で鏡を見る習慣

→ ポジティブな自己イメージが脳に刷り込まれ、自己肯定感が高まる
→ 人間関係や行動選択が自然にポジティブへ

 

🔁まとめ:行動・表情・姿勢が感情・人生を変える

  • 身体性を通した行動が、内面(心・意識)に影響を与える

 

  • 表情や姿勢、呼吸などの「体の使い方」が、脳の神経伝達やホルモン分泌を変え、感情・心の状態に影響

 

  • それを日常的に意識的に実践することで、習慣化 → 人格形成 → 生き方の変化へとつながる

 

  • 「体現すること」は、意識の表出であり、自分自身を創造していく行為

 

🌟 極意

武道の「型の稽古=心の鍛錬」

→「心を変えたければ、まず身体を整えよ」という教え。

 

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2025-08-02 15:55:00

真実を観る「眼力」54 まねる ① 猪木とエガオ(^O^)

豊橋中央高校が豊橋市からは74年ぶりに夏の甲子園出場を決めました。🙌

豊橋中央高校のエースピッチャーは、ピンチになったりするとアントニオ猪木の顔真似をして気合いを入れ投げています。

 

猪木1-1.jpg

 

 

これは、脳科学的、心理学的にも大変に理にかなった気合いの入れ方です!

人間の表情と感情、そして脳内ホルモンの分泌は双方向に影響し合っており、顔面フィードバック仮説(facial feedback hypothesis)」という心理学理論にも基づいています。

表情筋は様々な顔の表情と、その表情にふさわしい脳のホルモン分泌や感情がリンクされていて、例えばアントニオ猪木の顔の表情を真似ることで脳はこの表情を「闘争」や「緊張」と関連づけて記憶しており、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が促進され、闘争本能が促がされて、ほんとうに身体に気合いが入ります。

 

【1】表情→脳→感情への影響(顔面フィードバック)🔁

◆例1:猪木の顔を真似すると気合いが入る💪

猪木さんのような「闘志むき出しの表情」は、額や眉間、口角、鼻などの表情筋群を強く使います。

✅この筋肉の動きが三叉神経(第5脳神経)や顔面神経(第7脳神経)を通じて脳へ信号を送る

脳はこの表情を「闘争」や「緊張」と関連づけて記憶しており、

→ 扁桃体や視床下部を活性化

→ 交感神経が刺激され、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が促進される

 

◆例2:悲しい時に笑顔を作ると気持ちが上向く

例えば、悲しい時や心が沈んでいる時に、意図的な笑顔(作り笑い)でも、顔面神経経由で脳に「喜び」信号が送られ、ドーパミンやセロトニン、エンドルフィンといった「幸せホルモン」の分泌が促され、結果として本当に感情が楽しく、ポジティブに変化するのです。

✅意図的な笑顔(作り笑い)でも、顔面神経経由で脳に「喜び」信号が送られる

→ 前頭前皮質や側坐核が活性化

→ ドーパミンやセロトニン、エンドルフィンといった「幸せホルモン」の分泌が促される


【2】表情筋から脳への神経伝達経路(図解)

[表情筋]
 ↓(運動・感覚信号)
[顔面神経(第7脳神経)/三叉神経(第5脳神経)]
 ↓
[脳幹 → 視床 → 大脳皮質]
 ↓             
[扁桃体・視床下部] ←(感情中枢)
 ↓
[自律神経系/ホルモン中枢]
 ↓
[副腎髄質]→アドレナリン分泌/脳内→ドーパミン・セロトニン分泌

 

 猪木2.png

 

【4】表情と感情がリンクするその他の例

表情  関連感情 関連神経・ホルモン系
驚き(目を見開く) 警戒、警報 扁桃体・交感神経の活性化(ノルアドレナリン)
泣き顔(目尻下がり、口がへの字) 悲しみ、痛み  副交感神経・涙腺刺激(オキシトシン)
眉間にシワ、歯を食いしばる 怒り、集中 ノルアドレナリン・アドレナリン、筋緊張上昇
にっこり笑顔(目尻が下がる) 安心、幸福  セロトニン、オキシトシン、ドーパミン上昇

 


✅まとめ

表情と感情は双方向的に影響しあっており、表情を変えることで感情も変わります。

特にスポーツや緊張場面では、「表情を使って自分を鼓舞する」ことは非常に効果的なことです。

「表情」は脳と感情のスイッチになっているので、この顔面フィードバックシステムを意図的に使い、自身の感情や心をコントロールすることも出来るのです💡。

 

『楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ』

まず笑う(出力)ことで、それに見合う楽しい気分(入力)がフィードバックされてくるからです。

 

 

 

 

 

2025-07-30 00:32:00

真実を観る「眼力」53 多視点と意識の拡張による現象の創造 「アーユルヴェーダの考え方」 ② 

意識に偏りが生じる原因や心理的要因、そしてそれが視野や視点に与える影響と、また、意識の偏りがどのように内面の閉塞感や洗脳のリスクを高めるかについて。

 

💠意識に偏りが生じる要因

1. 経験と背景:

• 個人の過去の経験や文化的背景は、物事の捉え方に大きな影響を与えます。

特定の経験が強く印象に残る⇒それに基づいて物事を判断する傾向が強まる

2. 感情:

• 感情は思考に強く影響します。

ストレスや不安、恐れなどのネガティブな感情⇒ポジティブな情報を無視したり、逆にネガティブな情報に過剰に反応したりすることがある

3. 確認バイアス:

• 自分の信念や意見を支持する情報を優先的に探す⇒反対の情報を無視する傾向⇒特定の視点に固執しやすくなる

4. 社会的影響:

• 周囲の人々やメディアからの影響⇒特定の意見や価値観が広まる⇒それに同調することで自分の意識が偏る(同調圧力による意識の偏向含む)

 

💠 意識の偏りが及ぼす影響

1. 視野の狭まり:

• 意識が偏る⇒特定の情報や視点にしか目が向かなくなる⇒他の可能性や選択肢を見逃す⇒これにより、問題解決や意思決定の質が低下

例: ある人が特定の政治的立場を強く支持している場合、その人は反対意見を持つ人々の意見を無視したり、否定的に捉えたりすることが多くなります。その結果、異なる視点を理解する機会を失い、偏った判断をすることになります。

2. 内面の閉塞感:

• 自分の意識が狭まる⇒選択肢が限られていると感じる⇒内面的な閉塞感を抱く⇒この感覚が、自己効力感の低下や不安感を引き起こす

例: 職場での人間関係が悪化し、特定の同僚との関係にのみ焦点を当てている場合、他の同僚との関係を築く機会を逃し、孤立感を感じることがあります。このような状況では、職場環境全体が悪化しているにもかかわらず、その特定の関係にのみ意識が向いてしまいます。

3. 洗脳や騙されやすさ:

• 意識が偏る⇒特定の情報やメッセージに対して過剰に反応⇒批判的に考える能力が低下⇒誤った情報や洗脳に対して脆弱になる

例: 特定の宗教団体やカルトに引き込まれる人々は、しばしばその団体の教えに強く共鳴し、外部の批判や異なる意見を拒絶します。このような状況では、団体のリーダーが提供する情報が唯一の真実とされ、他の視点が排除されるため、洗脳されやすくなります。

 

【consciousness】

 

🔶「多視点的な判断力・客観視・善悪を俯瞰する力」についてのアーユルヴェーダの智慧

アーユルヴェーダ的理解では、視点・思考・判断などの偏りは、生まれ持ったドーシャ、乱れた心(マナス)と理性(バウディ)、過去の記憶(サンスカーラ)に影響されるという考えかたをします。

 

1. 体質(プラクリティ)と偏り
人の視点や思考パターンは、3つのドーシャ、「ヴァータ」・「ピッタ」・「カパ」によって大きく影響されます。

アーユルヴェーダにおける「ドーシャ」は、体質や性格を理解するための基本的な概念で、それぞれのドーシャには、身体的および心理的な特徴がありますが、これらの特徴を理解することで、個々の健康や心のバランスを考えることができます。

まず、あなたの生まれ持った体質(プラクリティ)は、どのドーシャなのかを下図から探してください。

 

● あなたの体質は? (What is your constitution?)

ドーシャ 身体的特徴 心理的特徴 判断の傾向 偏りの特徴
ヴァータ(Vata)

• 体型:

細身で軽やか、骨格が細い

• 肌:

乾燥しやすく、冷たい

• 消化:

不規則で、消化力が弱い

• 動き:

活発で、動きが速い

• 性格:

創造的で、柔軟性があるが、気分が変わりやすい

• 思考:

直感的で、アイデアが豊富だが、集中力が欠けることがある

• 感情:

不安や恐れを感じやすい

直感的

想像力豊か       

不安

混乱

先走った判断

ピッタ(Pitta)

• 体型:

中程度の体型、筋肉質でしっかりしている

• 肌:

温かく、オイリーで、色が赤みがかっている

• 消化:

消化力が強く、食欲が旺盛

• 動き:

活発で、エネルギッシュ

• 性格:

知的で、決断力があり、リーダーシップを発揮する

• 思考:

分析的で、論理的だが、短気になりやすい

• 感情:

怒りや嫉妬を感じやすい

分析的

鋭い論理        

批判的

怒り

正義感の暴走

カパ(Kapha)

• 体型:

がっしりとした体型、重くて安定している

• 肌:

滑らかで、しっとりしている

• 消化:

消化力が遅く、食欲が安定している

• 動き:

ゆっくりで、穏やか

• 性格:

忍耐強く、穏やかで、親切

• 思考:

安定していて、持続力があるが、変化を嫌うことがある

• 感情:

落ち着いているが、執着や怠惰を感じやすい

安定

寛容   

執着

頑固・変化への抵抗

 

 

🌿 ドーシャ別「視点の偏り」と「整え方」マップ

ドーシャ 視点の偏り(思考傾向・判断癖) 感情・反応の傾向

整え方

(心・体・行動の調整)

🌀 ヴァータ(風・空) 不安定な視点(気分や思いつきで判断)・未来に意識が飛びがち・早とちり、結論を急ぐ   不安、恐れ、焦り・思考過多、空想に逃避

✅ グラウンディング(大地に触れる)

✅ 規則正しい生活リズム

✅ 温かく油分のある食事(スープ、ギー)

✅ 深い呼吸・瞑想で静けさを取り戻す

🔥 ピッタ(火・水) 正誤や善悪の線引きが鋭すぎる・批判的、攻撃的な視点になりやすい・「こうあるべき」にこだわる 怒り、苛立ち、完璧主義・他人や自分を責める

✅ 冷却と緩和(自然・水辺・月の光)

✅ 涼性のある食事(ココナッツ、ミント)

✅ 「ゆるす」「手放す」瞑想

✅ 競争・評価から離れる時間をもつ

🌱 カパ

(土・水)

過去の視点に執着しやすい・変化を避け、現状を固守・「自分はこういう人間だから」と固定化 倦怠感、落ち込み、頑固さ・行動の停滞 

✅ 刺激と動き(運動、旅、交流)

✅ 軽めで温かい食事(スパイス・豆類)

✅ 朝の早起き・朝日を浴びる

✅ 小さな変化を歓迎する習慣をつける

 

2.マナス(心)とバウディ(理性)による偏り

【マナス(心)】が汚れる原因:

 

ラジャス(激性):怒り・欲・焦り・過剰な刺激

タマス(惰性):無知・怠惰・重さ・逃避



→ これにより理性(バウディ)が曇り、正しく善悪を識別できなくなる状態を「プラグニャ・アパラーダ(理性の誤作動)」と呼びます。

 

🔶 多視点を養い、理性を清めるアーユルヴェーダ的心がけ

 ● どう清める?  サットヴィックな生活、瞑想、食事、良き対話、自然との調和。

 

心がけ  解説
サットヴァ(純性)を育む 心を澄ませ、直観と理性を調和させるために、静寂、瞑想、自然との調和を大切にする
アハーラ(食事)を清める 軽く、消化しやすい、サットヴィック(純粋性)の食事を心がける
スヴァディヤーヤ(自己学習) 良書などを読んだり、芸術に触れたりして思考を深める
サットサンガ(善き仲間) 思慮深く、徳のある人々と関わり、視点を広げる
瞑想とプラーナーヤーマ(呼吸法)   

思考の静寂化と感情の統合

特に「ナディ・ショーダナ(片鼻呼吸)」が有効

 

 片鼻呼吸法(ナーディ・シュッディー)

★片鼻呼吸の手順
【手順1】アグラ(蓮華座)で座り、舌の先を上あごにつける
【手順2】口を軽くあけた状態で、両鼻から息を深く吸い、深く吐く(3〜4回繰り返す)
【手順3】目を閉じる
【手順4】右手親指で右小鼻を押さえて左小鼻から息を吸う(4秒)
【手順5】右手親指で右小鼻を押さえたまま、右手薬指と小指で左小鼻を押さえて息を止める(16秒)
【手順6】右手親指を開放して、右小鼻から息を吐く(8秒)
【手順7】吐ききったら、右小鼻から息を吸う(4秒)
【手順8】右手親指で右小鼻を押さえて息を止める(16秒)
【手順9】右手薬指と小指を解放して、左鼻から息を吐く(8秒)
【手順10】吐ききったら、左小鼻から息を吸う(4秒)
【手順11】手順3〜10を何度か繰り返す
【手順12】最後は、手順2と同様の行為で終える

 

 

🔶 まとめ

意識の偏りをなくして、

正しい判断をするためには、

外の情報を増やすよりも、

内の静けさと透明さを深める、

アーユルヴェーダでは「正邪を見極める力」は、体と心の清澄さ(サットヴァ)に根ざしていると考えま

 

『白馬岳』 静寂・清明

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2025-07-27 18:24:00

真実を観る「眼力」52 多視点と意識の拡張による現象の創造 ①

🔹「視点」とは

「視点」という言葉は、物事をどのように見るか、または理解するかという観点や立場を指します。

1. 観察の立場: 物事を観察する際の位置や角度。

2. 考え方や意見: ある事柄に対する個人の考えや意見。

3. 状況の解釈: 同じ出来事でも、異なる視点から見ることで異なる解釈が生まれる。

つまり「視点」は、「何を見るのか」という現実の対象があって決まり、その対象をどう見るのか、どう向き合うのか、どのような解釈をするのか、という姿勢(態度)の事を指します。

またそれは、個人の経験、価値観、文化、感情などによって影響を受けるため、同じ出来事や状況でも異なる解釈が生まれることがあります。

 

視点は、あなたの脳に既にあるデータによって定められます。

 

自分の過去の経験・記憶・価値観という「脳内データベース」に基づいて世界を解釈し、判断します。

このように人は、すでに脳に在る「脳内データベース」に基づいて、自分視点であらゆるものを見て判断しているため、自分と他者にある「脳内データベース」の違いにより、同じ出来事や状況でも異なる解釈が生まれるわけです。

 

🔹未知のものは「見えていても、見えていない」

たとえば:

飛行機を知らない未開人が飛行機を初めて見たとき、何も見えない?または、大きな鳥に見える?

 

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南太平洋の島の住民が、初めてヨーロッパの帆船を見たとき、視界には入っていても認識できず、後からシャーマンが「そこに何かがある」と指摘して初めて意識化した。

など、自分の過去の経験・記憶・価値観という「脳内データベース」が無いものは、新たな概念を過去のデータから照らしあわせて解釈することになります。

 

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このように、飛行機や帆船という概念がなければ見えても「意味づけできない」

認識できない

つまり、人間の脳と意識は「過去のデータ」をベースに世界を再構成しているということになります。

 

ならば、量子意識で観測したものが現象化(顕在化)する、とは

つまり、人は、自分の中にある「狭い視点」の内からしか観測することができないので、その概念のなかで限られた現象しか創造することができないということにもなります。

「視点」を、すでに在る「脳内データベース」にだけに頼ると偏った見方になりがちとなり、自らの意識の枠(記憶・知識・概念・言語)に基づいてしか世界を「観測=認識」できず、それによって見えるもの・創造される現象も制限されてしまうというパラドックスに直面します。

 

🔹意識はフィルターであり、現実の創造者である

「量子意識の視点」から見ると:

●「観測が現実を創る」とは

観測者の意識(意図・注意・期待)が、

波動(無限の可能性)を、

一つの粒子=現象として確定=具象化させるという意味です。

ですがその「観測」は、観測者の内側(記憶・信念・視点)からしか生まれないため、
➡ 観測できる範囲も、その人の意識の限界に制限される。



🔹限られた観測=限られた創造となる理由

観測の素材 結果する現象
過去の記憶・信念・価値観・同じ視点 同じような出来事の再現(パターン化)
新しい視点・直観・洞察 予測不能な創造・シフト・発展的な現象

 

つまり:
🌌「 意識の広がり」、「多様な視点」がなければ、世界の現れも広がらない。

 

🔹解決の方向:「多視点からの判断」と「観測者自身の意識の拡張」

人間は基本的に自分の意識が届く範囲でしか観測できず、現象化もその中で起こります。

しかし逆に言えば、

意識を拡張すれば、

それに応じ多視点から、

観測する現実も拡大し、

創造される現象も広がります。

 

真の創造は:視野を広げ、多視点から物事を判断するためには、

意識の拡張・心の柔軟性・知的スキルの育成が不可欠となります。

☀️ つまり、「意識の拡大」と「視点の拡張」があって初めて、観測の質が変わり、創造される現象も変わる!

🔹どうすれば意識を拡張できる?

 ✅ 意識・心がけ

1. 「自分の思考は仮のもの」と認識する

自分の考えや価値観が「絶対ではない」と理解する。

「私はそう感じたが、別の視点もあるはず」と考える謙虚さ!


2. 「他者の内面世界もリアルだ」と認識する

他者の価値観や感情も、本人にとっては真実であるという視点を持つ。

多様性の中に真理があると考える姿勢。


3. 「感情」と「判断」を分ける

感情的な反応(怒り、不快など)に流されず、一呼吸おいて俯瞰する習慣を持つ。

判断には、反応 ⇒ 意識的選択 という間に“間”をつくる。



✅ スキル

1. 対話的思考(ダイアローグ)を身につける

自分の意見を述べると同時に、他者の意見を「本気で理解しようとする」

「議論」ではなく「対話」によって相互理解を深める。


2. 脳のフィルター思考やバイアス思考に気づく
自分が今どのようなフィルターで物事を見ているのかを観察する力をもつ。

「これは自分の思い込みでは?」と気づく力。

 

脳のフィルター思考やバイアス思考に気づくことは、自己理解や意思決定の質を向上させ、意識を拡張させるために、非常に重要です。これらの思考パターンは、私たちの認知や判断に影響を与え、時には誤った結論に導くことがあります。

脳のフィルター思考やバイアス思考に気づくために大切なポイント。

① 自己反省

• 定期的な自己評価: 自分の考えや感情を振り返る時間を持つことが重要。日記をつけたり、瞑想を行ったりすることで、自分の思考パターンを観察しやすくなる。

• 質問を自分に投げかける: 「なぜこのように考えたのか?」「この判断はどのような根拠に基づいているのか?」と自問自答することで、自分の思考の背後にあるバイアスに気づく。

② 多様な視点を持つ

• 他者の意見を聞く: 自分とは異なる意見や視点を持つ人と話すことで、自分のバイアスに気づく手助けになる。異なるバックグラウンドや経験を持つ人々と交流することが重要。

• 情報源の多様化: ニュースや情報を得る際に、異なる立場や視点からの情報を取り入れることで、偏った見方を避けることができる。

③ 批判的思考を養う

• 論理的な思考を実践する: 自分の考えや意見を論理的に検証する習慣を持つことが大切。根拠や証拠を求め、感情的な反応に流されないようにする。

• バイアスの種類を学ぶ: 知識を深めることで、どのようなバイアスが存在するのかを理解しやすくなる。例えば、確認バイアス(自分の信念を支持する情報だけを重視する傾向)や代表性バイアス(少数の事例から一般的な結論を導く傾向)などを学ぶことが役立つ。

④ 感情の認識

• 感情に気づく: 自分の感情が思考にどのように影響しているかを認識することが重要。感情が強いときは、冷静な判断が難しくなることがあるので感情を一時的に脇に置いて、客観的に考える練習(俯瞰)をする。

• ストレス管理: ストレスや疲労が思考に影響を与えることがあるため、リラックスする時間を持ち、心の状態を整えることが大切。

⑤ フィードバックを受け入れる

• 他者からのフィードバック: 自分の考えや行動について他者からの意見を受け入れることで、自分のバイアスに気づくことができる。オープンマインドでフィードバックを受け入れる姿勢が重要。

• 建設的な批判を求める: 自分の意見や判断について、信頼できる人からの建設的な批判を求めることで、視野を広げることができる。

(まとめ)

脳のフィルター思考やバイアス思考に気づくためには、自己反省や多様な視点を持つこと、批判的思考を養うこと、感情の認識、フィードバックを受け入れることが重要です。これらの実践を通じて、自分の思考パターンを理解し、より客観的でバランスの取れた判断を行うことができるようになり、結果、意識の拡張へ繋がる。

✅ 歴史的視点を学ぶ

多様な文化や時代の価値観に触れることで、視野が広がる。


✅ 実践法

(訓練法)

実践方法 内容
😴マインドフルネス瞑想 思考・感情から一歩引いて観る力を養う
📚 読書(フィクション含む)  他者の視点・内面世界を追体験できる
✍️ ジャーナリング 自分の思考のクセを客観視する習慣をつける
🗣️ 多様な立場の人と対話 あえて異なる価値観に触れることで視野が広がる
🎴 「反対意見ロールプレイ」  自分と正反対の意見の立場に立って話してみる

 

✅ まとめ:意識の拡張に求められる内面の“在り方”

謙虚さ:「自分にも盲点がある」と常に自覚する

開かれた心:他者の考えや感じ方に対してオープンである

一貫性より柔軟性:過去の自分に縛られず、変化できる柔軟性を持つ

正しさより深さ:何が正しいかより「何がどう成り立っているのか」を深掘りする

 

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