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2024-02-03 18:08:00

真実を観る「眼力」9 未来を変えると過去が変わる

2023年10月30日、イギリス・ケンブリッジ大学の研究チームは、量子力学の世界において、未来の観測によって過去の観測結果を変更することができるシミュレーションに成功したと発表しました。

この研究では、量子もつれと呼ばれる現象を利用しています。量子もつれとは、2つの量子が離れた場所にあっても、お互いの状態が常に関連しているという現象です。

研究チームは、この量子もつれを利用することで、未来の量子の状態を観測し、過去の量子の状態を変更できることをシミュレーションで示しました。

具体的には、研究チームは、2つの量子のうち1つを未来に送り、もう1つを現在に残しました。そして、未来の量子の状態を観測した結果に基づいて、現在に残された量子の状態を変更しました。

その結果、シミュレーションでは、未来の観測によって、過去の観測結果が変更されることが示されました。この研究は、量子力学の世界において、時間は線形ではなく、未来と過去が相互に影響し合う可能性(量子もつれ)があることを示唆しています。

しかし、現在の科学技術では過去に戻ることは不可能です。なぜなら地球上の生命、万物には時間の方向があり、それは過去から未来への方向だからです。これを時間の矢といいます。宇宙の万象万物にも時間の矢があります。

宇宙

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時間が未来の方向にしか進まない理由については、最も一般的な説明は、熱力学第二法則に基づいています。

熱力学第二法則は、孤立系におけるエントロピー(無秩序度)は常に増大することを示しています。簡単に言えば、時間が進むにつれて、物は散らかり、エネルギーは均一に分布していくということです。日常生活でも、エントロピー増大の例を見つけることができます。例えば、以下のような例が挙げられます。

  • 熱いコーヒーを放置すると、冷めて室温と同じ温度になります。
  • 卵を割ると、元に戻すことはできません。
  • 部屋を掃除しても、時間が経てばまた散らかります。

これらの例は、すべてエネルギーが分散し、無秩序度が増加していることを示しています。

生物は、外界からエネルギーを取り込み、自分の体を維持し、子孫を残しますが、生物もエントロピー増大の法則から逃れることはできません。生物は、生きている間は常にエネルギーを消費し、周囲に熱を捨てています。生物が死んだ後は、その体は腐敗し、エントロピーはさらに増加します。(エネルギーが分散し無秩序になる)

唯一、時間の矢がある宇宙のルールはエントロピー増大の法則で、時間の矢とは、時間の経過とともにエントロピーが増大するという方向性です。過去から未来へ時間だけが進む理由は、過去はすでに起こったことであり、エントロピーが低い状態であるためです。一方、未来は未確定であり、エントロピーが高い状態です。過去に戻ろうとすると、エントロピーを減らすことになり、これは熱力学第二法則に反します。

このようにエントロピー増大の法則は時間の矢との関係があり、エントロピーは過去から未来への時間の矢で必ず増大し、決し減ることがありません。このため時間の矢も過去から未来にしか進まないのです。

イギリス・ケンブリッジ大学の研究チームが成功した、量子力学の世界において、「未来の観測によって過去の観測結果を変更することができる」というシミュレーションは、未来のエントロピーが高い状態(増大)から、過去に戻るとエントロピーを減らす(減少)ことになるので、「エントロピー増大の法則」から外れてしまい、時間の矢のある時空の世界では不可能です。

ここでキーとなるのが「量子もつれ」という、離れた場所に存在する粒子間で、一方の粒子の状態がもう一方の粒子の状態に瞬時に影響を与えるという、一見不可思議な現象です。

「未来の観測によって過去の観測結果を変更することができる」とは、量子世界での「量子もつれ」という現象により、未来の状態を観測したとたんに、過去の状態に瞬時に影響を与え変更したと言う事になります。

量子もつれ

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意識は時空を超える?

意識は、脳という物質的な基盤からどのように生み出されるのか?これは、脳科学における最大の謎の一つです。しかし、意識は脳の産物ではなく、時空を超えた存在であるという考えもあります。

量子意識とは、意識が量子力学的な振る舞いを示すという仮説です。これは、意識が脳などの物理的な基盤から独立して存在するのではなく、量子力学的な現象として生じるという考え方を指し、意識は時間や空間に制限されないという性質を持つと考えられています。これは、量子力学的な「もつれ」と共通する性質です。

「意識は時間や空間に制限されない性質を持つ」例として、

  • 臨死体験: 臨死体験をした人は、肉体から離れて、時間と空間の制約から解放されたような感覚を経験することがあります。これは、意識が肉体とは独立した存在である可能性を示唆しています。
  • 量子力学: 量子力学では、粒子は同時に複数の状態に存在することができるという「重ね合わせ」という現象が起こります。これは、意識も同様に、時間と空間に縛られない多様な状態を同時に体験できる可能性を示唆しています。
  • 自由意志の問題: 量子力学では、粒子は複数の状態を同時に存在する「重ね合わせ」という状態を取ることができます。意識が自由意志を持つとすれば、これは量子力学的な重ね合わせと関連している可能性があります。

 

量子力学と時間の矢

量子力学では、時間の矢の存在が疑問視されています。シュレディンガー方程式は、量子力学における基礎的な方程式の一つで、微小な粒子の振る舞いを記述するものですが、量子力学のシュレディンガー方程式は時間に対し時間を逆転しても、方程式の形は変わらないことから、量子力学的な世界では、時間が過去から未来へ進むだけでなく、未来から過去へと逆行する可能性も示唆しています。 

つまり、量子の世界(ミクロの世界)では、時間の矢は過去から未来の方向だけでなく、未来から過去へと逆行することがシュレディンガー方程式により証明されています。

先の「未来の観測によって過去の観測結果を変更することができるシミュレーションの成功」が意味することは、未来という未確定を観測(確定)したとたん「量子もつれ」により、過去の状態も確定したことを意味します。

これは時間の矢のあるマクロ(人間世界)からの意志による観測(意識の方向性、向け方)が、時間の矢のないミクロ(量子の世界)の状態を確定(量子もつれ)させた事を示唆します。

意識の進化の方向性は、意識はより高次元化し、三次元を超えた高次元の存在になると考えられます。

量子力学の多世界解釈によれば、私たちの宇宙以外にも無数の並行世界(量子重ね合わせ)が存在し、それぞれの世界には異なる意識が存在する可能性があり、パラレルワールドといわれています。

parallel world

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私たちの在る3次元世界は、「意識」し、「行動」を起こす事で生じる世界です。何に意識を向け、行動するかは一人一人の自由意思によるところです。

 

<意識の高い人の振る舞いの特徴>

  • 利他的
  • ポジティブ思考 物事を前向きに捉え、困難な状況でも希望を失わない。失敗を恐れず、挑戦し続けることができる。

  • 行動力がある 考えたらすぐに行動に移すことができ、計画だけでなく、実行力も兼ね備えている。

  • 自己認識力が高い 自分の思考、感情、行動を客観的に認識し、理解しており、自分自身をコントロールすることができる。

  • 自立している 自分で考え、判断し、行動することができる。他人に依存せず、自分の力で問題を解決することがでる。
  • 視点的多様性 物事を多角的に捉え、様々な視点から考えることができる。自分の意見だけでなく、相手の意見にも耳を傾け、理解しようと努力。

  • 謙虚さ
  • 周囲への配慮ができる 相手の立場や気持ちを考え、思いやりを持って接し、周囲の状況を把握し適切な行動を取ることができる。

  • 倫理観や道徳観を磨く
  • 学び続ける姿勢を持つ
  • 感受性を磨く 自然や芸術など、様々なことに対して感動したり、共感したりすることができる。

  • 責任感がある 自分の言動に責任を持ち、最後までやり遂げようとする力がある。

  • 寛容である  異なる意見や価値観を受け入れる事ができ、多様性を尊重することができる。批判や否定ではなく、建設的な意見を述べることができる。

  • 目標を持っている

  • 感謝の気持ちを持っている