Health and self-therapy information

2026-04-18 20:00:00

asa Health Information 2026.4月号 ③ 五大元素とドーシャ2

アーユルヴェーダでは心、体、行動や環境も含めて、全体としての調和が健康にとって重要とされ、このような心身のバランス・調和を重視する考え方の全体観(holism)の医学とも言われます。

 

下の表にあるように、個人において身体の体質、「ヴァータ」・「ピッタ」・「カパ」のどのエネルギーが増加しやすいかにより、体のドーシャ体質が決まります。

 

例えばヴァータ体質のヒトが、「ヴァータ」の『風』のエネルギーが増加するとアンバランスとなり、その性質から体が冷え、皮膚や粘膜が乾燥し、体重が減ったりします。

 

<体のドーシャの性質と作用>

ドーシャ

エネルギー

構成

五大元素

性質

作用

ヴァータ

風のエネギー

運動エネギー

風・空

速さ、軽さ、動き、冷たさ、乾燥

運動;体内物質の移動

異化作用

ピッタ

火のエネギー

変換エネギー

火・水

熱さ、鋭さ、軽さ

代謝;エネルギー変換

消化作用

カパ

水のエネギー

結合エネギー

水・地

重さ、安定、冷たさ、粘着

構造;組織・細胞の維持

同化作用

 

 

 

<ドーシャの体質と特徴>

ドーシャ体質

体の特徴

ドーシャ過剰による症状

ヴァータ体質

俊敏・活発   

すばやく軽快

傷の治りが速い

便秘、寒がり、腹部膨満、

痛み、不眠、皮膚の乾燥

ピッタ体質

快食、快便

体が軟らかい

皮膚が輝く

皮膚発疹、出血しやすい

胸やけ、灼熱感

目の充血、下痢

カパ体質

体力持久力がある

体格がよい

よく眠れる

だるさ、眠気

口内が甘い、痰が多い

鼻水・鼻づまり

 

 

カパ体質のクマさん ピッタ体質の美人さん ヴァータ体質のお猿さん

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心の基礎となるエネルギーも体と同様に3つのエネルギーによって支えられています。

「サットヴァ」「ラジャス」「タマス」といいトリグナ(心の性質)とも言われます。

 

トリグナ(心のEG) 性質
サットヴァ 純粋性、静的原理、光、至福
ラジャス 動性、動的原理、熱、喜怒哀楽、発散
タマス 惰性、停滞的原理、無知、無気力、迷妄、闇

 

 

タマス優勢 クマさん  サットヴァ 美人さん  ラジャス優勢 お猿さん

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ドーシャとはサンストリック語で「不純」「増えやすい」「病素」という意味があり、心のEGの「サットバ」は純粋性なのでメンタルドーシャには含みません。

メンタルドーシャとは「ラジャス」「タマス」のことを指します。

心の性質であるトリグナと体の性質であるドーシャには関連性があります。

 

例えば「ラジャス」(メンタルドーシャ)は動性なので、ラジャスが増加すると怒り、苛立ち、活動的となり落ち着きがなくなります。

メンタルドーシャの増加は体のドーシャにも影響を与えます。

 

「ラジャス」(メンタルドーシャ)増加は、同じ動的傾向性のある体のドーシャ「ヴァータ」、「ピッタ」も増加させメンタルが体にも影響を与えます。

いわゆる心身相関関係です。

 

「タマス」(メンタルドーシャ)増加は、精神的には惰性、無気力、精神活動の停滞を起こし、同じ性質をもつ体のドーシャ「カパ」を増加させて体に影響を与えます。

このメンタルドーシャの「ラジャス」・「タマス」の増大はこの様に体の健康を害すこととなります。

*心身相関…心理と生理との作用・活動が相関関係にあること。感情は身体にも適応する形で現れ、また、身体の疲労は心理的意識となって反映する。 (デジタル大辞泉)

 

サットヴァ(心の性質)は純粋性なので、サットヴァを増大させることは三つの体のドーシャ「ヴァ―ダ」「ピッタ」「カパ」をバランス良く働かせ、精神的には愛、優しさ、正しい理知、心の平安と純粋をもたらします。

つまりサットヴァの精神性は心身の健康の基礎となるため、いかにサットヴァの状態を心に発現、維持するかが"Quality of Life”を高めていくうえで大切なこととなるのです。

 

先に触れたよう、心の性質であるトリグナと体の性質であるドーシャには関連性があります。 

心と肉体はセットで働く(心身相関)ので、心の性質の「タマス(惰性)」・「ラジャス(動性)」を下げ「サットバ(純粋性)」を上げるには心のチューニングからより、肉体から整え心に反映させる方がやりやすいかもしれません。

 

なぜか?

人の脳構造の発達は身体・運動性(旧脳)がまず構築され、感情(中脳)、思考・理性(新皮質)は後追いで発達したため、脳の特性からもまず、身体で体現してからのほうが感情・心のコントロールがしやすいからです。

 

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肉体を健全に保つにはアーユルヴェーダでは食事・睡眠・運動を大切に考え、それぞれのボディ・ドーシャ「ヴァータ」・「ピッタ」・「カパ」に適切な方法が体系化されています。

 

<体質別の習慣方法>

体質

ヴァータ体質

(ヴァータ増大時)

ピッタ体質

(ピッタ増大時)

カパ体質

(カパ増大時)

望ましい睡眠時間 8hr前後 7hr前後 6hr前後

食物の性質

(積極的に摂る)

重性、油性、熱性の食品 重性、油性、冷性の食品 軽性、乾性、熱性の食品
食事の注意点

食事の規則性

軽性、乾性、冷性の食品を減らす

冷ます作用のもの

(穀類、ミルク、甘い果物)を摂る

水分を多く取る

(白湯、ミルク、果汁は特に勧められる)

軽性、乾性、熱性の食品を減らす

食事量を減らし空腹状態で食事をする

昼食後の昼寝はしない

食後1hrくらいして15分程度の散歩

重性、油性、冷性の食品を減らす

 

 食べ物とドーシャの関係

食べ物の性質 食べ物の例

ドーシャへの作用

  V    P   K

重性 チーズ、ヨーグルト、小麦        ↓      ↓   ↑        
軽性 大麦、ホウレンソウ、コーン、リンゴ        ↑      ↑   ↓
油性 乳製品、油、油性食品        ↓      ↓     ↑  
乾性 大麦、コーン、ジャガイモ、豆類        ↑      ↑     ↓
熱性 温かい飲食物、スパイス類        ↓      ↑   ↓
冷性

冷たい飲食物、緑葉野菜、キュウリ

     ↑      ↓     ↑

*V(ヴァータ)  P(ピッタ)  K(カパ)  ↑:増やす ↓:減らす

参考図書:インドの生命科学 アーユルヴェーダ 上馬場・西川共著 農文協

 

アーユルヴェーダでの食事は、健康の維持や病気の治療にとり大変重要で、医薬と食物は同等であること強調しています。

(医食同源)

 

また、アーユルヴェーダでは食べものが心まで影響すると教えます。食べものは体をつくる素ですから、体の影響は直に心に反映していきます。

(心身相関)

 

食物の分類 食物の性質

サットヴァ(satlva/純粋性)

を増やす食べ物(純質)

美味しく、油質、腹持ちが良い、消化が良い、

栄養バランスが良い、食べて心地よく感じる、

具体的には、甘い食べ物、牛乳、ゴマ、果物等

 

この様に、体質(ボディ・ドーシャ)にあった食べ物は体を強健にし病気を治し、未病を防ぐばかりかサットヴァを高める事にも関係しています。

 

このほか、心のEGのサットヴァ(satlva/純粋性)を高める方法

1.瞑想する

2.内観し自分やすべてを客観しながら行動し、それによる体感から気づきがおき潜在意識が変わる

3.自然に触れる=(サットヴァのエネルギーに触れる)

優位なエネルギー(自然のEg/サットヴァEg)は、劣位なエネルギー(ラジャス・タマスのEg)をコントロールする

 

<要点の整理>

1. アーユルヴェーダの核心(まず結論)

アーユルヴェーダとは一言でいうと

「人間を“全体(ホリズム)”として整える医学」です。

つまり

  • 体だけでなく
  • 心だけでもなく
  • 行動・環境も含めて

すべてのバランス=健康

と考えます。

 

2. 五大元素 → すべての土台

すべての始まりは「五大元素」です。

  • 地(安定)
  • 水(流れ)
  • 火(変化)
  • 風(動き)
  • 空(空間)

👉 宇宙も人間も同じ材料でできている

 

3. 五大元素 → ドーシャ(体のエネルギー)

五大元素が組み合わさると、体のエネルギーになります。

■ 3つのドーシャ

  • ヴァータ(風+空)=動き
  • ピッタ(火+水)=変化・代謝
  • カパ(水+地)=安定・構造

👉 人それぞれ、このバランスが違う=体質

 

4. ドーシャの役割(シンプルに)

  • ヴァータ → 動かす(神経・呼吸・循環)
  • ピッタ → 変える(消化・代謝・判断)
  • カパ → 保つ(体・免疫・安定)

👉 3つで生命が成り立つ

 

5. バランスが崩れるとどうなるか

例:

  • ヴァータ増えすぎ → 冷え・不安・乾燥
  • ピッタ増えすぎ → 怒り・炎症・熱
  • カパ増えすぎ → 重さ・だるさ・停滞

👉 ドーシャは「増えやすい」=だから調整が必要

 

6. 心にも同じ構造がある(トリグナ)

体だけでなく、心にも3つの性質があります。

■ トリグナ(心のエネルギー)

  • サットヴァ → 静けさ・純粋・調和
  • ラジャス → 活動・感情・興奮
  • タマス → 停滞・無気力・鈍さ

 

7. 心と体は完全につながっている

💡ここがとても重要です。

■ 心 → 体への影響

   <心>    <体>

  • ラジャス増 → ヴァータ・ピッタ増える(イライラ・過活動)

  • タマス増  → カパ増える(重さ・停滞)

👉 これが「心身相関」

 

8. 健康の鍵は「サットヴァ」

サットヴァとは

静かで、澄んだ、調和した状態

これが増えると

  • 心が安定する
  • 判断がクリアになる
  • ドーシャも整う

👉 心と体の“中心バランス”になる

 

9. ではどう整えるのか(実践)

アーユルヴェーダはとても現実的です。

■ ① 体から整える(最も重要

  • 食事(体質に合うもの)
  • 睡眠(質と時間)
  • 運動(適度な刺激)

👉 体 → 心へ影響させる

 

■ ② 食事の考え方(重要ポイント)

食べ物は

体だけでなく心も作る

(医食同源)

例:

  • 重い・油 → カパ増
  • 軽い・乾燥 → ヴァータ増
  • 辛い・熱 → ピッタ増

👉 自分のバランスを見て調整する

 

■ ③ サットヴァを増やす方法

  • 瞑想
  • 内観(自分を客観視)
  • 自然に触れる

👉 静けさに触れると、静けさが増える

 

10. 循環が最も大切

❇️ ここが深いポイントです。

アーユルヴェーダでは

エネルギーは“循環”していることが健康です。

■ 良い循環

  • 自然(大宇宙)

    ↓

  • 五大元素

    ↓

  • 体・心(小宇宙)

    ↓

  • 行動・生活

    ↓

  • また自然へ

👉 調和

 

■ 悪い循環

  • ストレス・不自然な生活

    ↓

  • ドーシャ乱れ

    ↓

  • 心も乱れる

    ↓

  • さらに乱れる

👉 不調・病気

 

11. 本質(とても重要)

❇️ アーユルヴェーダの本質はこれです。

人は本来バランスの取れた存在

ただし

  • 食事
  • 思考
  • 環境
  • 行動

によって崩れる

 

12. 総まとめ(超シンプル)

  • 五大元素 → すべての源
  • ドーシャ → 体のバランス
  • トリグナ → 心のバランス
  • 心と体はつながっている
  • サットヴァ(静けさ)が鍵
  • 生活全体で整える
  • 循環が健康を作る