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asa Health Information 2025. 9月号 頭を冷やせ! ....💦
8月31日、愛知県名古屋でも最高気温40℃を記録し、各地、連日30度後半の気温を頻発し異常な高温が続いています。
現在の科学的な予測では、さらに温暖化が続くとされており、特に21世紀の後半にかけて気温がさらに上昇する可能性があります。これにより、極端な気象や生態系への影響が懸念されています。
地球の歴史には、氷期(寒冷期)と間氷期(温暖期)が繰り返されるサイクルがあります。過去数百万年にわたって、氷期と間氷期は約10万年ごとに変動してきましたが現在は、約1万年前に始まった間氷期(ホロセンス)にいます。
地球の気温変動は、地層や氷床コアの分析を通じて確認されています。氷床コアは、過去の大気中のガスの組成や温度を示す情報を提供し、これにより、過去数十万年の間における温暖期と寒冷期のサイクルが明らかになっています。
この分析から地球の歴史には、急激な温暖化がいくつかの時期に発生したことが記録されています。例えば、約5,500万年前の「古第三紀の温暖期」や、約1万年前の最後の氷期からの間氷期への移行などが挙げられていますが、現在の急激な気温上昇は特異であり過去の自然な気候変動とは異なるスピードで進行しています。
現在の急激な気温上昇は主に人為的な要因、特に温室効果ガスの排出増加によるものと広く認識されていますが、これにより生物多様性や生態系に対するリスクが高まっています。これに対処するためには、温室効果ガスの排出削減や持続可能な開発が重要とされます。
この猛烈な暑さで頭もスッキリせず、何だか脳の働きも鈍くなっているように感じられますが、脳は体の中でもっともエネルギー代謝が高い器官であり、酸素や糖を大量に消費するため「熱を生じやすい器官」でもあるため余計に熱を感じるのです。
💠頭を冷やす!
1. 表面からのクールダウン(氷水やアイスパック)
脳自体を直接冷やすことはできませんが、頭皮・血管を冷やすことで血流を介して間接的に脳温を下げる効果があります。特に前額部・こめかみ(側頭動脈)を冷やすと血管が表層に近いので効果的で、後頭部を冷やすと、脳へ入る血液温度を下げやすくなります。
前頭、側頭、頭頂、後頭と分け、まんべんなく冷やすと非常に効果的に脳温を下げることができます!
⚠ 注意点
冷やしすぎは交感神経を過剰に刺激する場合がありますので、全体で15分程度を目安に。タオルを介して行うと安全です。
2. 家庭でできる間接的な脳・全身のクールダウン方法
うなじを冷やす:頸動脈を冷やすことで、脳に流れる血液の温度を下げる。
手のひらや足裏を冷やす:AVAs(動静脈吻合)が多く、全身のクールダウンに役立ち間接的に脳も楽になります。
水分補給(常温かやや冷たい水):血液循環を整え、脳温上昇を防ぐ。
軽い深呼吸や瞑想:交感神経を鎮めることで代謝による熱産生を抑える。
『涼』イメージング 2025.4.12 唐松岳 八方尾根より
3. 鼻呼吸で脳のクールダウン
鼻腔内で吸気が加湿・冷却される → 脳に近い篩骨洞などの空洞を通る際に「冷却効果」がわずかに働く。
鼻呼吸は副交感神経を優位にし、呼吸数が落ち着く → 酸素供給が安定し、脳の代謝バランスが整う。
東洋的にも「気を丹田に下げる」呼吸法の基本は鼻呼吸であり、頭部の過熱を防ぐ理にかなっています。
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4. 東洋医学における「頭寒足熱」の考え方
気血の循環理論:頭に熱(陽気)が上がりすぎると「のぼせ・不眠・イライラ」などの症状が出る。
足を温めることで「腎・下焦」の力を強め、熱が下がりやすくなる。
陰陽のバランス:頭=陽、足=陰。⇒ 陰(足)を温め、陽(頭)を冷やすことでバランスが整う。
五行説:腎(水)を補うと心(火)が安定する → 火(心=脳・精神活動)の暴走を抑える。
5. 東洋医学的な脳のクールダウン法・頭寒足熱の訓練
足湯 + 頭部の冷却:もっとも典型的。頭を涼しく保ち、足を温める。
逆腹式呼吸(丹田呼吸):吸うとお腹を凹ませ、吐くと膨らませる → 気が下がり、頭の熱が降りて落ち着く。
耳や頭皮のマッサージ:経絡を開き、気血の流れを改善。
陰ヨガや屍のポーズ(シャヴァーサナ):自律神経を安定させ、脳の熱を鎮める。
食養生:清涼の性質を持つ食材(きゅうり、スイカ、緑豆、ハトムギ)で熱を散らす。ただし冷やしすぎは脾胃を弱めるので注意。
✅ まとめ
氷やアイスパックで頭部・首筋を冷やすのは脳のクールダウンに効果あり。
鼻呼吸は脳の冷却と自律神経の安定に有効。
東洋医学では「頭寒足熱」によって気血のバランスをとることが健康の基本。
足湯+頭部冷却、丹田呼吸、食養生などが東洋医学的な実践法。