Health and self-therapy information
asa Health Information エネルギーのバランスと循環 2025.6月号 ①
<人間のエネルギーバランスとは?>
エネルギー保存の法則や等価性の法則では入力と出力(+損失を含む)のエネルギーバランスは常に等しいとされますが、
「人間のエネルギーバランス」となると、
人間のエネルギーは、
生理的なエネルギー(食事から得られるカロリー、睡眠、運動など)と、
心理的なエネルギー(感情、ストレス、モチベーションなど)から成り立っていて、
これらは物理的なエネルギーとは異なり、定量的に測定することが難しい側面があります。
人間のエネルギーのバランスとは、単に入力と出力の等式ではなく、心理的な要因や環境、社会的な要因が複雑に絡み合っています。
例えば、過労すると「エネルギーが足りない」と感じる、
精神的ストレスで「何もしていないのに疲れる」など、
疲労やストレスは身体的なエネルギーばかりでなく、心理的エネルギーも消耗させ、
逆にリラクゼーションや楽しみは身心のエネルギーを回復させる要因となります。
このように、エネルギーの概念は、物理学と人間の生理・心理の両方では異なる側面を持つので、単なる数値的なエネルギーの計算だけでなく、心理的、社会的、環境的な要因を考慮する必要があるわけです。
エネルギー保存の法則は物理学的現象における法則であり、人間の身体や精神の営みにそのまま当てはまるわけではありません。
では、人間における「エネルギー保存」とは?
物理的エネルギー保存のように常に総量が一定ではなく、回復と消耗を繰り返しながら全体的な調和を取ることが人間における“エネルギー保存”の本質です。
キーワードは:「無理せず、見える化し、自分に合ったバランスを設計すること」
<エネルギーバランスのチェック>
エネルギーバランスチェックリスト(週間版)を作り、エネルギーバランスを可視化できるようにしてみます。
「入力=エネルギー摂取」、「出力=エネルギー消費」と捉える。
1. 入出力の可視化と意識化
まず、現状を把握することが第一です。
✅ 入力(インプット)の例:
- 食事(栄養バランス、量、時間)
- 睡眠(質と量)
- 休息(趣味、リラックス時間)
- 人間関係(安心感やサポート)
- 自然との接触(散歩、日光浴)
✅ 出力(アウトプット)の例:
- 仕事(肉体的・精神的労働)
- 家事、育児
- 運動
- 人間関係(感情のコントロール、気を使う、共感などによる消耗)
- 情報発信やコミュニケーション
これらを日記、アプリ、簡単な記録で見える化すると、自分のエネルギーの偏りが客観視しやすくなり、これを知ることで、「万人向けの健康法」ではなく、自分仕様のエネルギー管理が可能になります。
✅ エネルギーバランスチェックリスト(週間版)
🔹 1. 入力(インプット)項目
それぞれの項目に 0〜3 の点数をつけてください
(0=ほぼ無し、1=少し、2=まあまあ、3=十分)
項目 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
🍴 栄養バランスの良い食事をとった | |||||||
🌧 水分をしっかりとった | |||||||
😴 質のよい睡眠がとれた | |||||||
🌞 心身が休まる時間を持てた | |||||||
💬 気分がよくなる交流をした | |||||||
🌿 自然とのふれあいがあった |
🔸 2. 出力(アウトプット)項目
こちらも 0〜3 点で記録します
(0=していない、1=少し、2=適度、3=過剰)
項目 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
💼 仕事・学習をした | |||||||
👶 家事・育児・用事をこなした | |||||||
🏃♀️ 運動・身体活動をした | |||||||
🗣 誰かとたくさん話した/関わった | |||||||
💢 感情を抑える、気を使う、共感など感情的出力があった | |||||||
📱 テクノロジー消耗(PC作業、スマホ操作、SNS) |
(印刷用)
エネルギーバランスチックリスト.pdf (0.07MB)
🔄 3. 振り返り(週末にチェック)
- 一日の「入力」と「出力」の合計点が大きくズレている日はありましたか?
- 「出力」だけ高得点(出力過剰)が続いていませんか?
- 自分が疲れているのに「回復」のための行動がとれていない日がありましたか?
- 一番バランスが取れていた日はいつでしたか?なぜ?
📌4. 活用のポイント
- 合計点の「見える化」で自分の傾向がつかめます。
- 日々の入力と出力の合計ポイントが均衡するように心掛けます。
- 出力が続いた週は、翌週に意識して入力(回復)を増やします。
- 日々の「0点の項目」を優先的に改善していくと、バランスが整っていきます。
- 週に1回は完全オフデー、呼吸法、瞑想、自然との接触で副交感神経優位を作ります。
🔁 5. 定期的な見直しと調整
- 毎週・毎月、自分のエネルギーバランスを見直す
- 「今月は出力が多かったから、来月は入力を重視しよう」
- 目標達成よりも継続とバランスを最優先
<東洋医学「五大元素:地水火風空」でのエネルギーバランス>
【🌱五大元素とは?】
ヨーガやアーユルヴェーダなどインドの古くからの教えでは、
この世界に存在するすべてのもの、
目に見えるものも、
目に見えないものも、
全てのものは5つの元素から成り立っているという概念があります。
五大元素(ファイブエレメンツ)、
その5つとは
- 地(プルッティヴィ)
- 水(アパス)
- 火(アグニ)
- 風(ヴァーユ)
- 空(アーカシャ)
私たちの肉体もこの5つの元素から成り立っていると考えられます。
五大元素(Pancha Mahabhutas)
アーユルヴェーダでは宇宙に存在するすべての物質(私たち人間も含め)は、以下の5つの元素から構成されていると考えます。
五大元素 | 構成 | 身体・精神の対応 |
地(Earth) | 安定、構造。重さ、硬さ、粗さ |
身体の骨格を成している骨や筋肉は土台となる 構造 骨・筋肉・安定感、グラウンディング |
水(Water) | 結合、流動性。冷たさ、重さ、なめらかさ |
肉体に水の性質を与え、動きや流れを作り出している 感情 血液・リンパ・滑液・感情・柔軟性 |
火(Fire) |
変容、熱、代謝。熱さ、鋭さ、軽さ |
動きを与えるためのエネルギーを作り出す 変換 代謝・消化・吸収・排泄・情熱・思考 |
風(Air) |
動き、流動性。軽さ、乾き、冷たさ |
エネルギーを燃焼させるための酸素に関わる 循環 神経・呼吸・運動・コミュニケーション |
空(Space) | 空間、広がり。軽さ、乾き、粗さ |
これら4つの要素が決められた場所に存在するカラダと言う空間そのもの 意識 精神性・創造性・静けさ・潜在意識 |
これら五大元素は、単体で存在するのではなく、常に相互に影響し合い、結合して多様な物質や現象を生み出しています。
これらの5大元素の組み合わせのバランスにより
3つの体質=「ドーシャ」が現れます。
この3つのドーシャをトリドーシャといい(トリ=3+ドーシャ=体質)、
3つのドーシャには、(ヴァータドーシャ、ピッタドーシャ、カパドーシャ)があります。
個々人の体質(プラクリティ)や健康のバランスに影響します。
<トリドーシャ(体質のエネルギー)>
トリドーシャは、それぞれ異なる五大元素の組み合わせによって成り立っています。
これらのトリドーシャは、私たち一人ひとりの生まれつきの体質(プラクリティ)を決定し、また日々変化する心身の状態(ヴィクリティ)にも影響を与えます。
健康を維持するためには、これらのドーシャのバランスを整えることが重要であるとアーユルヴェーダは説きます。
【トリドーシャ(Tridosha)と五大元素の関係図】
ドーシャ | 構成元素 | 特性 | 身体機能 | バランスが崩れると |
ヴァータ | 空 + 風 | 動き・乾燥・冷・不規則・粗さ | 呼吸、血液循環、神経伝達、排泄、思考など、身体のあらゆる動きに関わる | 不安、不眠、便秘、関節痛、乾燥肌など |
ピッタ | 火 + 少量の水 | 熱・鋭さ・軽さ・滑らか・変換・消化 | 消化、代謝、体温調節、視覚、知性など、変容に関わる | 胃酸過多、肌トラブル(炎症)、イライラ、発熱など |
カパ | 水 + 地 | 重・冷・安定・粘着・構造 | 身体の構造、結合、潤滑、免疫、体力など、安定と維持に関わる | むくみ、体重増加、鼻炎、無気力、憂鬱など |
【人の生まれつきの体質(プラクリティ)と体の特徴】
あなたの体質は? (What is your constitution?)
ドーシャ体質 |
体の特徴 |
生まれつきの体質(プラクリティ) |
ヴァータ体質 |
俊敏・活発 すばやく軽快 傷の治りが速い |
|
ピッタ体質 |
快食、快便 体が軟らかい 皮膚が輝く |
|
カパ体質 |
体力・持久力がある 体格がよい よく眠れる |
|
<東洋医学 × 自然療法 エネルギー調整方法チャート>
(五大元素(地・水・火・風・空)に基づく 身体・心・環境のバランスを整える方法)
*例えば、便秘気味なら、体内に水元素が過剰のサインなので、水の項目の調整方法や食・行動療法を試みます。
要素 | キーワード | 乱れのサイン | 調整の方法(自然療法) | 食・行動の例 |
地 🌍 | 安定・根・重さ | 不安感、注意散漫、グラつき 感、消化不良 | 裸足で土を歩く、山・庭に触れる、落ち着いた環境 | 根菜(ごぼう、にんじん)、ストレッチ、太極拳 |
水 💧 |
感情・流れ・柔軟性 |
むくみ、抑うつ気分、涙が出ない、便秘 | 水辺で過ごす、入浴、感情を受け入れる | スープ、海藻類、水をよく飲む、泣く |
火 🔥 | 活力・変化・代謝 | 怒りっぽい、眠れない、ほてり、過緊張 | 朝日を浴びる、キャンドル瞑想、焚き火を眺める | 辛味少なめの温野菜、太陽のリズムに合わせた活動 |
風 🌬 | 呼吸・動き・流通 | 呼吸が浅い、言葉が出にくい、疲れやすい | 深呼吸、風を感じる散歩、風通しの良い部屋 | 葉物野菜、軽めの運動、アロマテラピー(ミント系) |
空 🌌 | 空間・静けさ・意識 | 思考過多、不眠、神経過敏、孤独感 | 瞑想、空を見上げる、自然の音を聞く | 断食・沈黙の時間、アート・内観、静かな音楽 |
<電磁波蓄積によるエネルギーバランスの崩れと身心への影響>
【電磁波が脳・身体・精神に及ぼす影響(現代科学の視点)🧲】
私たちは日常的に、スマホ、PC、Wi-Fiルーターなどから発生する電磁波(EMF)に曝露されています。これらは主に「非電離放射線(low-frequency EMF)」に分類され、長時間・高密度曝露には懸念が存在します。
【報告されている主な影響⚠️】
(身体・精神領域 影響や症状の例)
脳神経系 | 集中力の低下、頭痛、不眠、記憶力の低下、めまい |
睡眠 | メラトニン分泌の低下→眠りの質の悪化 |
精神・情緒 | イライラ、不安感、慢性的なストレス反応 |
自律神経 | 交感神経優位(常時緊張)→副交感神経が働きにくくなる |
細胞レベル | 一部の研究でDNA損傷や酸化ストレス、カルシウムイオン異常が指摘されている |
<アーシング(グラウンディング)とは? どのように電磁波をリリースするのか?>
アーシング(earthing, grounding)とは、人体が直接地球(地面)と物理的に接触することで、体内の電荷を中和・放電する健康法です。
【基本的な考え方】
人体は、日々の生活で静電気や微弱な電気的負荷を帯びる。
地面(土や水など)に裸足で触れることで、地球の自由電子(マイナス電荷)とつながり、電位が均等化され、体内のプラスに偏った電荷(酸化ストレス)が中和される。
【アーシングの効果とされるもの🔋】
効果 | メカニズム |
睡眠の質の改善 | コルチゾールリズムが安定する |
炎症の軽減 | 自由電子が活性酸素を中和(抗酸化作用) |
自律神経の調整 | 緊張を和らげ、副交感神経を優位にする |
ストレス軽減・精神安定 | 「自然との接触」自体が心身を整える働き |
【アーシングの実践方法】
- 裸足で地面に立つ(芝生、砂浜、土の上など)※30分以上が推奨
- 川・湖・海に足をつける
- アーシングマットやシーツを使い、人工的にアース接続する
- 自然の中で瞑想、呼吸法を行う(地に足をつける感覚)
【自然の中で電磁波・ネガティブエネルギーをリリースする方法】
地(グラウンディング)
土や岩を触れる、裸足で歩く、山に登る
重心を下に落とすようなヨガ・太極拳の動き
水(浄化と再生)
雨の音、滝の音などの水の音に身を委ねる
泣くことも感情の浄化になる
川、湖、海ですごす
火(再活性)
朝日を浴びる、たき火を見る
活力のある音楽、激しい運動
風(呼吸と流れ)
風を感じる場所で深呼吸
呼吸法(丹田呼吸、腹式呼吸)
空(沈黙・瞑想)
空を見上げる、広がりを感じる
自然の中で瞑想、無音の時間
【結論:エネルギーの再調整のためにできること】
- 電磁波を「避ける・減らす」:Wi-Fiの夜間オフ、Bluetoothの常用制限など
- 科学と直感のバランス:現代医学と自然知の双方を柔軟に活用
- エネルギーの循環を意識:食・呼吸・睡眠・感情の流れを止めない
- 自然と再接続:アーシング、森林浴、山・水とのふれあい
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『🌱 実践のコツ(バランス調整のためのステップ)』
✅ 1. 自分の乱れた要素を知る
最近、特に感じやすい不調や気分を自己観察
「火が過剰」「水が不足」など気づくことからスタート
✅ 2. 1日1要素で自然と接続する
朝:火(朝日)/昼:風(呼吸)/夕:水(入浴)/夜:空(瞑想)
習慣化がポイント
✅ 3. 五感でエネルギーを取り入れる
視覚:緑や水の風景
聴覚:小鳥の声、せせらぎ、風
触覚:木の幹、砂利、土
嗅覚:森の匂い、自然のアロマ
味覚:旬の食材、自然な味付け
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